失恋して一ヶ月、まだ夜中に目が覚めるあなたへ
もう一ヶ月経つのに、まだ引きずっています。わたし、おかしいですか
その一ヶ月、眠れていたか
……たまに、夜中に目が覚めます。もう次なんて来ない気がして
この恋が終わったことと、次が来ないこと。それを一緒にしているな
違うんですか
違う。別の話だ。まずそこを、ほどくところから始めよう
もう一ヶ月経つのに、まだ引きずっている。
友だちには「そろそろ切り替えなよ」と言われた。頭では分かっている。でも、ふとした瞬間に思い出して、また戻ってしまう。こんな自分は弱いんじゃないか。そう思っているかもしれない。
先に言っておく。それは、弱さではない。
立ち直れないのは、まだ順番が来ていないから
失恋の痛みには、抜けていく順番がある。
急に忘れられないのは当たり前だ。むしろ、一ヶ月で忘れられるほうが珍しい。深く関わった相手ほど、時間がかかる。それは記憶力の問題ではなく、あなたがちゃんと人を好きになれる人だという証拠でもある。
弱いから引きずっているのではない。まだ、抜けていく途中にいるだけだ。
「この恋が終わった」と「次が来ない」は、別の話
夜中に目が覚めて、もう次なんて来ない気がする。その気持ちには覚えがある人も多いはずだ。
だが、ここは分けて考えたほうがいい。
この恋が終わったことは、事実だ。 次が来ないことは、事実ではない。 ただの予感だ。しかも、いちばん弱っているときに出てくる予感は、たいてい外れる。
痛みのなかにいると、視界が狭くなる。今の景色が一生続くように見える。だが、それは痛みが見せている景色であって、これから先の景色ではない。
8月7日は「立秋」。暦が痛みの折り返しを教えてくれる
暦の話を、少しだけさせてほしい。痛みが引く時期の見当をつけるのに、役に立つ。
昔から日本には、一年を二十四に区切って季節の移り変わりの目印にする、**二十四節気(にじゅうしせっき)**という暦がある。「立春」や「夏至」「冬至」を聞いたことがあるなら、あれの仲間だ。太陽の位置で日付が決まるので、気分ではなく天文の計算で定まっている。占いカラスが使う暦は、国立天文台が毎年出している数値に沿っている。
その暦でいうと、8月7日は立秋(りっしゅう)。「秋が立つ」と書いて立秋、つまり暦の上で秋が始まる日だ。
まだ暑いさなかに秋と言われても、ぴんとこないかもしれない。実際その日を境にすっと涼しくなるわけでもない。でも、そこから空気が少しずつ入れ替わっていく、季節の折り返しの日ということだ。
心の切り替わりも、これと似ている。
痛みは、ある日ふっと軽くなる
失恋の痛みは、坂道をなだらかに下るように消えていくわけではない。
ずっと同じつらさが続いているように感じるのに、ある日ふと「昨日は一度も思い出さなかった」と気づく。そういう抜け方をする。季節が、暑さのなかにいつのまにか秋の気配を混ぜてくるのと同じだ。
その「ふと気づく日」が、立秋(8月7日)を過ぎたころにやってくる人が多い。さらにその先、8月23日には**処暑(しょしょ)**という区切りが来る。「暑さが処(お)さまる」と書くとおり、厳しい暑さがやわらぎはじめる日だ。ちょうどそのころ、痛みも角が取れてくる。
もちろん、日付きっかりに切り替わるわけではない。でも、「いつ終わるとも知れない」と「だいたいこのあたりで軽くなる」とでは、今夜の重さがまるで違う。
それまでの過ごし方
抜けるのを待つあいだ、やっておくと楽になることがある。どれも今日できる。
- 連絡先やSNSを、今日は見にいかない。 消さなくていい。ただ、今日は見ない。それを一日ずつ積む
- 思い出した回数を、指で数えない。 減らそうとすると、かえって数えてしまう。思い出したら「ああ、思い出したな」とだけ思って、通り過ぎる
- 予定を、先に一つ入れる。 来週でいい。人と会う約束でも、一人で行く場所でもいい。前を向く目印になる
- 泣きたい夜は、泣いていい。 こらえるほうが長引く。出しきったほうが、抜けるのは早い
無理に元気になろうとしなくていい。回復は、頑張ってするものではない。
星座別・この時期の心の向き
| 星座 | 立ち直りの傾向 |
|---|---|
| おひつじ座・しし座・いて座(火) | 動くと戻る。新しいことを一つ始めると、気持ちが前を向きやすい |
| おうし座・おとめ座・やぎ座(地) | 時間が薬になる。焦らず、日常を淡々と回すうちに落ち着く |
| ふたご座・てんびん座・みずがめ座(風) | 話すと軽くなる。誰かに聞いてもらうことで整理がつく |
| かに座・さそり座・うお座(水) | 深く感じる分、長くかかる。だが抜けたあとの成長も大きい |
自分の星座で傾向が違う。焦る必要も、人と比べる必要もない。
それでも、夜がつらいなら
ここまで書いたことは、結局「時間が解決する」という話でもある。
だが、渦中にいる人にとって、それは慰めにならないことも知っている。三週間後に楽になると言われても、今夜の夜は今夜来る。
そういうときは、誰かに話してしまうのがいい。友だちには何度も同じ話をしにくい。家族には心配をかける。だから、利害のない相手に話す。占い師に相談するのは、その方法のひとつだ。
答えをもらうためというより、自分が本当は何を失って何を怖がっているのかを、口に出して確かめるために使う。話しているうちに「相手を失ったことより、また一人になるのが怖かっただけだ」と気づくことがある。そこまで分かれば、怖さの正体が変わる。正体の分かった怖さは、少し小さくなる。
まとめ
- 失恋から立ち直れないのは、弱いからではない。まだ抜けていく途中にいるだけだ
- 「この恋が終わった」と「次が来ない」は、別の話。後者はただの予感だ
- 8月7日は立秋。暦の上では季節が動きはじめる。心も同じように、気づけば軽くなっている
- 待つあいだは、今日一日だけ見にいかない、を積む
- 夜がつらいなら、利害のない相手に話してしまっていい
抜けない痛みはない。今はまだ、その途中にいるだけだ。